誰にも教えたくないレコードを聴く

アマチュア・オーケストラでヴィオラを弾いています。 過ぎ去りし日、森の中でクナッパーツブッシュのブルックナーの「ロマンティック」交響曲を聴いてこの世界に入りました。一曲を徹底的に聴き比べます。

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内田光子が好んで共演しているマーク・スタインバーグ。
彼が主宰するカルテットがKV593を単独でレコーディングしている。
ベートーヴェンの不滅の恋人=アントニエ・ブレンターノの名をとる
ブレンターノ四重奏団である。
組み合わせも渋く、ハイドンセット中最も不遇ともいえるKV464。
レーベルもフランスのマイナーレーベルで期待できる。


AEON AECD0747
モーツァルト:弦楽四重奏曲第18番イ長調KV464
1 アレグロ 7:22
2 メヌエット 6:23
3 アンダンテ 12:22
4 アレグロ・ノン・トロッポ 7:42
弦楽五重奏曲第5番ニ長調KV593
1 ラルゲット-アレグロ 9:58
2 アダージョ 7:08
3 メヌエット(アレグレット) 5:11
4 アレグロ 6:05
ブレンターノ四重奏団(マーク・スタインバーグ、セレナ・カニン、ミッシャ・アモリ、ニーナ・マリア・リー)
シン・ユン・ファン(ヴィオラ)
2005年録音


静けさや平安さを希求する点で共通項の多い選曲だ。
ともに半音下降で始まるフィナーレということでも共通している。

全パートたいへん音が美しく、安心して浸れるサウンドだ。
曲のせいか、フレーズごと小節ごとに減衰感が漂う演奏である。
スタインバーグのヴァイオリンは張りがあって瑞々しくとても良い。

驚いたのは、KV464の長大なアンダンテ。
充実した変奏曲が続いていくが、
最終の第6変奏のチェロがたいへんな存在感を示していてびっくり。
ときおり32分音符を挟みながら16分音符で進行していくこのパートが実に生きている。
これが、コーダでヴィオラ-第2ヴァイオリン-第1ヴァイオリンと上昇して
クライマックスにつながる。素晴らしい!
ベートーヴェンの作品18の5の変奏曲を思い出させる。
あそこにもヴィオラとチェロによるこんな音形があった。
もしかすると、「チェロがおもしろい曲」という選曲だったのかも知れない。

チェロの問いで始まるKV593も無へのベクトルを強く感じさせるいい演奏だと思う。
第1楽章終結部は、やや音量をあげてしまうのでさりげなく終わる感じではない。
アダージョは様式を考えればこのくらいがちょうどいいのだろうが、
グリラーやホイトリンクの歌が強烈過ぎて耳を離れない。
フィナーレは快活なテンポで楽しめる。
ヴィオラの二人は夫婦だそうである。
鳴り過ぎないが存在感のあるとてもいい音をしている。

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