誰にも教えたくないレコードを聴く

アマチュア・オーケストラでヴィオラを弾いています。 過ぎ去りし日、森の中でクナッパーツブッシュのブルックナーの「ロマンティック」交響曲を聴いてこの世界に入りました。一曲を徹底的に聴き比べます。

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ひょんなことから念願のCDを入手した。
ワルターのブラ2、フランス・ライヴだ。
米ワルター協会のLPセット、ワルターのブラームス交響曲全集は、1番と3番が戦前ウイーンフィルとの有名な妖気漂うSP録音の復刻で、4番が古いが生き生きとしたBBC響とのSP、そして、2番がフランス国立管とのライヴだった。ワルターの気力充実が伝わり名主題群がいままさに産まれたかのような新鮮さ、幻想的なパッセージのたっぷりとした歌い込み、フィナーレの無窮動の圧倒的な勢い、など最高に光り輝く演奏だった。あまりの勢いにフィナーレのラスト、一瞬のパウゼでヴィオラが思いっきり飛び出しているのに驚かされたものだった。
ただ、いかんせん音が悪く、後に出たディスクモンテーニュ盤CDは音が素晴らしいとのことだったのに買い逃してしまった。
最近重点的に探索しているブルックナーをキーワードにブルックナーをオークションで検索していると、
ヨッフムの5番・7番とともにこのワルター/フランスのブラ2が入っているPECO盤を発見!
このPECO盤は、そのディスクモンテーニュ盤のコピーCDということで、ほぼ同等の音質と聞いていて、わくわくしながら聴けることになった。


PECO SSCD002(3CD)
モーツアルト:交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」
ブラームス:交響曲第2番ニ長調Op.73(14:32/9:45/4:47/8:30)
フランス国立管弦楽団
ブルーノ・ワルター指揮
1955年5月5日、シャンゼリゼ劇場

ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調(1969年10月22日)
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調(1980年2月6日)
フランス国立管弦楽団
オイゲン・ヨッフム指揮


予想通りの生々しい音でこの世紀の演奏が体験できた。ライヴではシューリヒト晩年の異様なライヴと双璧だ。次は何が起こるか分からないワルター独特の名人芸に圧倒される。リズムは速く強く、前に前にとのめっていく推進力が凄い。一転歌う主題はテンポを落として情熱的に歌い抜く。例の最後の飛び出しも、音がいいせいで、実に素晴らしい音で飛び出している。この飛び出し、単なる一奏者のミスに過ぎないのだが、この演奏全体の気分が集約されていて、実に印象深い。そもそも、プロのヴィオラ奏者がこんなところで飛び出すのは考えられないわけで、アマチュアオケがいかに張り切って弾こうとも、音符と休符が拍にピッタリはまっているので飛び出すことはまずあり得ない箇所だ。それが、フランス最高のオケがあの飛び出し。コーダに入ってからのやばい雰囲気のアッチェレランドがそうさせたのだろう。直前のテンポアップの割に、休符で間をしっかりとってブレーキをかけたので追突した、そういう感じだ。

同じ日の同じ調のモーツアルトも、史上最高の「プラハ」である。胸がいっぱいになるようなヴァイオリンの歌、両端楽章主部の前のめりなテンポと微妙なニュアンスと名人芸。これもシューリヒトと双璧の宝物である。

ブルックナーは、本家のディスクモンテーニュ盤を持っているので重複してしまうことになった。ステレオの良好な録音で、彼のドレスデン盤と並ぶかさらに上回る美しく感動的な演奏である。

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