誰にも教えたくないレコードを聴く

アマチュア・オーケストラでヴィオラを弾いています。 過ぎ去りし日、森の中でクナッパーツブッシュのブルックナーの「ロマンティック」交響曲を聴いてこの世界に入りました。一曲を徹底的に聴き比べます。

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若杉弘追悼のN響アワーを見る。

インタビューで、聴衆は作曲家と直接結ばれるべき、燕尾服を着た指揮者は本来邪魔なもの、
といっていたのが心に残る。
思えば、初めて彼の指揮に接したのは、もうずいぶん昔、二期会の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(1981)だった。これは、私のヴァーグナー開眼の一晩であって、目をつぶれば今でも簡素な舞台とヴァーグナーの滋味深い音楽が鮮やかに蘇る。まさに先の言葉のとおり、曲と直接結ばれたわけで、これも若杉さんのおかげである。その後、「ヴァルキューレ」(1986)「ジークフリート」(1983)「神々の黄昏」(1991)も若杉さんの棒で曲の神髄を味わった。以来、「ヴァーグナーの音楽は人生でかけがえのないものとなったのである。

番組は、武満の「弦楽のためのレクイエム」に続いて、ベルク「ヴォツェック」断章へと続く。
これは1992年と少し前のN響の演奏で、チェロには今は亡き三谷さんもいる。
確か、オケピットは都響だったか、若杉さんの精密かつ味わい深い指揮でみた「ヴォツェック」(1985)も忘れられない。

最後は、得意のマーラー、9番の終楽章だ。
この2006年のコンサート、ふだん紳士的なN響メンバーが燃えている。
指揮者への敬意もひしひしと伝わってくる。
皆マーラーが好きなのだろう。
チェロ、それに小野富士さん筆頭にヴィオラはとりわけ燃焼度が高い。
若杉さんは一瞬たりとも弛緩せず、さりとて冷静に作品に仕え、拍や出を丁寧に振り分ける。
感情は表に一切表さず、そのかわりオケからは情のこもったサウンドがあふれ出る。
この演奏会、居合わせたかったものである。

安らかにお眠りください

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