誰にも教えたくないレコードを聴く

アマチュア・オーケストラでヴィオラを弾いています。 過ぎ去りし日、森の中でクナッパーツブッシュのブルックナーの「ロマンティック」交響曲を聴いてこの世界に入りました。一曲を徹底的に聴き比べます。

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40回記念演奏会が無事終わりました。
これで、「大地の歌」の聴き比べも一段落です。

◎私にとって最高の一枚は、
mahler_erde_bruckner7_rosbaud.jpg
ロスバウトが1958年に録音したものです。当時33歳のグレース・ホフマンの歌が素晴らしく、
ステレオ初期のドイツの真実味のあるオケの響きもこの曲にふさわしいものです。
ヴィオラなど内声部をはじめ、各パートが意味深く鳴り、ハープ・チェレスタ・マンドリン等の
特殊楽器も決まっています。

◎これまた忘れられません!
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1939年のコンセルヘボウの実況録音です。
コンセルトヘボウといえば、作曲者のマーラーとメンゲルベルクが交代で指揮台に上がっていたオケ。
マーラーは、「俺よりうまい」とメンゲルベルクの音楽を認めていたそうです。
この「大地の歌」は、本来メンゲルベルクが振るはずだったそうで、
病気でシューリヒトが代わりに振ったのだそうです。
演奏プランを詳細にスコアに書き込み、楽員に徹底して伝えたメンゲルベルクと準備していた
コンセルトヘボウですから、随所に聴き手を唸らせる表現が頻出します。
女声はトルボルク。当時43歳で、3年前のウイーン・ライヴよりは声自体の魅力が後退していますが、
迷いがなく確信をもってぐんぐん進んでいくオケのもと、とても歌いやすそうです。

◎そして、初演者ワルター。
walter_erde_36_opus.jpg
1936年、ウイーンフィルの実況録音です。
当時40歳のトルボルクの歌は見事で、「大地の歌」が歌曲であるなら、こうでなくてはいけません。
声の魅力と、歌の力、訴えかける内容・・・
今や全く失われてしまったものが聴けます。

○たくさんあるワルターの中で、
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1960年、コロンビア響とのセッション録音。ミラーの若々しい声、そして、なによりステレオ録音であることがありがたいです。

○同じ年の、
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カーネギホールでの実況録音も、変拍子やテンポ指示の煩雑さを感じさせない自然な呼吸感が見事で、
当時30歳のフォレスターの声もなかなかです。

○そして、定評ある
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1952年のデッカ録音。初めて聴いた「大地の歌」でした。
パツァークの歌が曲にハマっています。

○フェリアーが燃えている、
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1952年の実況録音。前座のモーツァルト40番といい、生々しい音楽に圧倒されます。

○新しい録音では、
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ベイカーの声がきれいな、クーベリックのライヴと

○邦人+米国楽団でもここまでやれるのか!の、
mahler_erde_oue.jpg
大植/ミネソタ盤が、繰り返し聴きたくなる魅力的な演奏でした。
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今日は、朝届いたこのレコードと一緒に過ごしました。
ベルギーのメゾ、リタ・ゴールが歌うマーラーです。

gorr_mahler2.jpg


LE CHANT DU MONDE LDX78762/63 (2LP's)
マーラー:
○交響曲「大地の歌」
 ケニース・マクドナルド(テノール)
 ORTFフランス国立放送管
 ジョルジュ・セバスチャン(指揮)
 1969年ブザンソンフェスティバル(ステレオ)
○亡き子をしのぶ歌
 ORTFフランス国立放送管
 デザイア・エミール・アンゲルブレシュト(指揮)
 1959年10月13日パリ(モノラル)
○さすらう若人の歌
○ベルリオーズ:「トロイアの人々」~ディドーの死
○ヴァーグナー:「トリスタンとイゾルデ」~愛の死
 RTFリリック放送管
 1960年3月23日パリ(モノラル)


未開封のLPを開け、ターンテーブルに載せます。
生々しい音のライヴ録音でした。

gorr_mahler_l.jpg

お目当てのマーラーも楽しめましたが、
おまけの2曲、
「トロイアの人々」~ディドーの死
「トリスタンとイゾルデ」~愛の死
の濃厚な歌に参ってしまいました!
101年前の今日、夜23時、激しい雷のなか、マーラーはこの世を去りました。
偲んで6番を聴きます。



ナヌット指揮リュブリャナ放送響と表示されていますが、
HMVのレビューでは、
ホルヴァート指揮スロヴェニアフィルだと言われています。
ところが、
信頼できるディスコグラフィーをみると、
実は、ヘンヒェン指揮スロヴェニアフィルによる1989年のレコーディングのようです。

いったいどうしてこのようなことになるのか分かりませんが、
演奏内容は素晴らしく、
どの楽章も、マーラーの音楽が十全に楽しめる名演奏でした。
やっと届いた。オスカー・フリートの「大地の歌」。
oskar fried_astra desmond

Arbiter Records ARB153

『オスカー・フリート~マーラーの信奉者 ライヴ&スタジオ録音集』
1-4 モーツァルト:交響曲 第40番 K550(録音:1937年)《初出》
5   アイネ・クライネ・ナハト・ムジークよりロンド (録音:1927年)
6 ロッシーニ: 「泥棒かささぎ」序曲 (録音:1928年)
7 ウェーバー: 狩人の合唱 (録音:1927年)
8 ワーグナー: 「タンホイザー」より「殿堂を称えよう」 (録音:1927年)
9 マーラー: 「大地の歌」第4楽章より (録音:1936年) アルト:アストラ・デスモンド
10-13 ストラヴィンスキー: 「火の鳥」組曲 (録音:1928年)
14 サン=サーンス: 死の舞踏 (録音:1928年)

オスカー・フリート(指揮)
1-4)モスクワ放送交響楽団
5,7,8)ベルリン州立歌劇場管弦楽団
6)シャルロッテンブルク・ドイツ・オペラハウス管弦楽団
9)BBC交響楽団
10-14)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


お目当てのマーラー、第4楽章「美について」は、古の歌声に引き込まれてしまいます。
終わり8小節が欠けていますが、歌は全て入っています。
Astra_Desmond.jpg
英国のコントラルト歌手、Astra Desmondは1893年生ですから、
このBBCライヴの時は43歳です。
艶かしい歌が頭から離れないくなります。
この調子だと、「告別」はさぞかし凄いことになっていたでしょう。

アウフタクトの扱いが独特な「アイネ・クライネ」と「タイホイザー」が
超個性的で、現代では聴くことが不可能な音楽になっています。
先日みたDVD、ケン・ラッセルの「マーラー」は
客車のコンパートメントでのシーンがベースとなって回想シーンが展開していきますが、
この第3番こそ、多種多様な音楽が次々と現れる、まさに旅の時代の交響曲だと思います。
小学校1年生からの鉄道ファンの私としては願ってもない作品なのです。

初めて聴いたときはそれは驚きました。
全6楽章からなっていて、
第4楽章にアルト独唱、第5楽章にアルト独唱と児童合唱、女声合唱が入っています。
第1楽章だけでも30分を超していますし、
中身もとても単一の楽章とは信じられないほどバラエティーに富んでいます。

演奏時間は約100分。
マーラーの交響曲としても、また通常の演奏会で採り上げられる交響曲としても、
最長の曲として、かつてはギネスブックに掲載されていました。
いまはそのような項目はないそうで、あったとしても、
ルーマニアの作曲家ククリンの交響曲第12番が演奏時間約6時間で最長なのだそうです。
(いったいどんな曲なんだ!?)

初めに買ったレコードは、ホーレンシュタイン/ロンドン響の2枚組でした。
この曲以外には演奏を聴いたことのない指揮者でした。
しかし、当時はたいへん評判の良いレコードで、これを選んだわけです。
一発で魅せられたのは、終わりの5楽章の児童合唱と、弦楽が歌う6楽章「愛が私に語るもの」でした。
特に6楽章は、こんなに美しい曲があるのかと思いました。
そのLPは実家にあり、
無性に聴きたくなったのですが、CDは絶版の様子。
海外Amazonで手ごろな価格の中古があったので注文しました。

mahler3_horenstein_cd.jpg

マーラー:交響曲第3番ニ短調
Disc: 1
I: Kraftig Entschieden Listen
II: Tempo di Menuetto. Sehr massig Listen
Disc: 2
III: Comodo. Scherzando. Ohne Hast Listen
IV: Sehr langsam. Misterioso. Durchaus ppp Listen
V: Lustig im Tempo und keck im Ausdruck Listen
VI: Langsam. Ruhevoll. Empfunden Listen
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮
ロンドン交響楽団
ノーマ・プロクター(コントラルト)
アンブロジアン・シンガーズ
ワンズワース・スクール少年合唱団
ウィリアム・ラング(フリューゲルホルン)
デニス・ウィック(トロンボーン)
1970年7月27-29日

ショルティ、アバド、レヴァイン、バーンスタイン、バルビローリ、テンシュテットなど、
豪華、精密、鮮烈、激情、濃厚な名演奏に永らく親しんできて、
実に久しぶりにホーレンシュタインに戻ってきました。

やはりこれでした。私の3番は!
音量の小さいところのうごめきや、率直に各部分が語られるところは、
この演奏でしか味わえないものです。
大好きな6楽章も、その後、何を聴いても、あるときは物足りなく、
あるときはいじりすぎ、燃えすぎと感じたものでしたが、
これぞ、演奏行為を超えた音楽そのものです。

ユニコーンの初出LPも買っちゃおうかな・・・
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