誰にも教えたくないレコードを聴く

アマチュア・オーケストラでヴィオラを弾いています。 過ぎ去りし日、森の中でクナッパーツブッシュのブルックナーの「ロマンティック」交響曲を聴いてこの世界に入りました。一曲を徹底的に聴き比べます。

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年末年始は大曲を聴くチャンスです。
ポケットスコア片手に、ブルックナーの第8交響曲を聴きます。

はるか昔、中学生の頃からの愛する曲なのです。
当時からの最大の悩みごとは、
この曲で最高なのは、
・クナッパーツブッシュ/ミュンヘンフィル(63年ウエストミンスター) か
・カラヤン/ベルリンフィル(75年DGG) かということなのでした。

デッドな録音ながら、ブルックナーと言えばクナ。
伝統に裏打ちされた伝道師が繰り広げる世界は実に味わい深いものです。
この8番のみステレオでセッション録音されたことに感謝すべきで、
どの批評をみてもこれが最高とのことでした。

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一方、私が初めに購入したカラヤンの75年盤。
素敵な鳥の羽根のジャケットに惹かれて買ったレコードでした。
確か、クナのは図書館にあったので、いずれ借りればいいやと思ったのでした。
2枚組で、各楽章が1面に納められていたカラヤン盤。
これは、聴いて一発ではまりました。
とんでもない世界があるものだと思いました。
圧倒的に打ちのめされました。
特に2楽章スケルツォが琴線に触れました。
もう、タイマーをセットして、毎朝このスケルツォで目覚めていたのを覚えています。

その後、クナも聴き、
U氏の評論などの影響も受け、
「やっぱりクナがホンモノ、カラヤンは表面的だ」と思ったり、
「いや、完璧で美しい演奏で何が悪い、クナは朴訥すぎるところがある」となったり、
迷いが深まってきました。

フルトヴェングラーやクナ好きの友人も、カラヤンを聴かせると、
同様に迷いの道にハマってしまうのでした。

さて、そのカラヤン。
CD全集が安価で発売されました。
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やはり良かったです!
皇帝に捧げられたこの大交響曲は、帝王と呼ばれたカラヤンにぴったりの曲だったのです。
美音でレガートを多用しながら、全体にテンションが高く、
生命力に満ちた大演奏なのです。

第2楽章スケルツォも、ヴィオラによるあの野人のテーマがレガートで弾かれますが、
これはムード的ではなく、ミステリアスな感じを出しているのです。
そのあとの3拍子での息の長い盛り上がりは、ちょっと遅めのテンポ感が実に素晴らしく、
偉大で安らぎに満ちたクライマックスに達します。
この感じはちょっと他では聴けないものです。
また、ホルンとトランペットのバランスが絶妙で、
これでしか聴けないようなフレーズが浮かび上がってくるのです。

ブルックナーの8番では、その後、クナ(ミュンヘンフィルのスタジオとライヴ)、
ヨッフム(ドレスデン)、ヴァント(ベルリンフィル、ライヴ)、
フルトヴェングラー(4種類)、マタチッチ(67年プラハ)、
チェリビダッケ(94年リスボンライヴ)と遍歴を重ねてきました。
また、実演では、82年のヨッフム/バンベルクの来日公演、
84年のマタチッチ/N響が強烈でした。

今だに最高とされるクナと違って、カラヤンの75年盤はあまり話題になりませんが、
私にとっては、かけがえのない演奏です。
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こんな初日を眺めることができた2012年。
おみくじは何と「凶」。
人間関係で争いが絶えないのだそうです。
やれやれ。

2日は、恒例のCD買い取りに。
20%UPキャンペーンを利用して、
22点で9780円。

待ち時間に、最近興味を持ってるオスカー・フリードの未聴音源をみつけました。
世界最古のブルックナー交響曲全曲録音のようです。

ブルックナー:交響曲第7番
オスカー・フリード指揮
ベルリン国立歌劇場管
1924年録音


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いかにも貧しい音で、ヴァイオリンなど、鈴の音か口笛かという感じですが、
驚くほど曲の構成がしっかりとしていて、流れも良いものでした。
制約の多いラッパ吹き込みでこれだけの音楽をやるとは!
オスカー・フリード、さすがです。
二拍目を早めにとって、四拍目をためるドイツ音楽らしい進行です。
リットの指示には明確に従いますが、歌謡的な主題が出てくるときにも、
確信犯的にテンポを落としたりします。
そして、テンポ・プリモでのテンポの戻しも迷いのないはっきりとしたもの。
特に第3楽章は、大変な快速で始まりますが、中間のEでぐっとテンポを落とすのが
実にいいです。トリオはさらに濃厚に歌いあげ、この楽章は、ちょっと他では聴けない類の
名演奏といえるでしょう。

残りのお金で、美味しいものを食べに行きました。

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大好きな貝を目の前で焼いて食べます。

録画しておいたやつを見ています。

11月20日 | 日 | NHK Eテレ「N響アワー」 21:00~21:57
「魂のブルックナー」
ブルックナー / 交響曲 第7番 ホ長調(ノヴァーク版)から
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

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9月21日、東京に台風が直撃した日のサントリーホールでの公演。
そのせいで客席はもうガラガラです。

1楽章、2楽章後半、4楽章のみの放送ですが、
特に1・2楽章の終結部分の緊張感、祈りの感じが濃厚な良い演奏です。



ブルックナーこそ、私を音楽の世界に導いてくれた恩人です。
4番に続いて8番、3番と聴いて、この9番にたどり着きました。
マーラーの9番で大感激させてくれたジュリーニの、大作曲家最終シンフォニーシリーズ、
ブルックナーの9番がEMIから出たのです。
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森や山を散策し次々に風景や感情が変化していくような4番に対し、
なんという厳しい、巨大な音楽世界なのだろうと驚かされました。
未完のため最終章となった3楽章を聴いて、
こんなにも美しく、この世のものとは思えない音楽があるのだと思いました。

ボックスで安く聴けるようになりました。
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○マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人 1971年3月30日
○ベルリオーズ:劇的交響曲『ロメオとジュリエット』抜粋 1969年10月13・14・15日
○ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 Op.92  1971年3月29日
○ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 1976年12月1・2日
○ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98  1969年10月15日
○ストラヴィンスキー:『火の鳥』組曲(1919年版) 1969年10月13・14・15日
○ストラヴィンスキー:『ペトルーシュカ』組曲(1947年版 1969年10月13・14・15日
シカゴ交響楽団
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)

久しぶりにジュリーニのブルックナー9番を聴きました。
1楽章第2主題のたっぷりとした歌、要所要所でのタメなど、
初めて聴いたときの感動が蘇ってきました。

その後、ヨッフム/ベルリン、ヴァント/ミュンヘン、ショルティ/シカゴ、シューリヒト/ウィーン
など素晴らしい演奏にたくさん出会ったので、これが最高とはいきませんが、
ウィーンフィルとの再録音などより、このシカゴ響との録音は、
私にとって思い出の演奏となっています。

余白にブラームスの4番が入っていたこともあり、
今日は久々の休みで時間があったため、
ブラ4、火の鳥、ペトルーシカと続けて聴いてしまいました。
ブラ4の2楽章がとても美しく、ヴィオラのパートソロが大変充実していました。
さすがヴィオラ出身の指揮者です。


ショルティ/シカゴ響の第9を聴く。
80年代に出て以来、これを超える完全なサウンドはない。
どちらかというと嫌いな指揮者だが、
この、神に捧げられた別格の世界に見事にマッチしている。
これを聴くと、他のは、弱さやほころびが気になって仕方がない。

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