誰にも教えたくないレコードを聴く

アマチュア・オーケストラでヴィオラを弾いています。 過ぎ去りし日、森の中でクナッパーツブッシュのブルックナーの「ロマンティック」交響曲を聴いてこの世界に入りました。一曲を徹底的に聴き比べます。

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世界初録音のオスカー・フリードのブラ1、
復刻CDRで出るようです!

パストマスターズのLPは探しても手に入らず困っていたので、
即オーダーしました。
草書体のブラームスが期待できます。

Oskar Fried & Sir Landon Ronald

ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
(1923,1924年録音) 78rpm Gramophone 69701/5
オスカー・フリード指揮  ベルリン国立歌劇場管弦楽団

ブラームス:交響曲第2番ニ長調Op.73
(1923,1924年録音) 78rpm HMV D871/4
ランドン・ロナルド指揮 ロイヤル・アルバート・ホール管弦楽団
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ベルリンフィルのクワルテット=ドロルツ四重奏団が木管奏者と組んだレコード。


独エレクトローラ STC80449(STEREO)
ブラームス:クラリネット五重奏曲ロ短調Op115
モーツアルト:フルート四重奏曲イ長調KV298
ハインリヒ・ゴイザー(クラリネット)
オーレル・ニコレ(フルート)
ドロルツ四重奏団
(Eduard Drolc, Heinz Bottger, Siegbert Ueberschaer, Heinrich Majowski)


2曲とも素晴らしい音、素晴らしい室内楽。
曲が始まると身を乗り出して聴いてしまう。
幾分崩しながら自在に歌うゴイザー。
ソロのときも2~3人のときも、4人のときもいつも確信に満ちた歌を聴かせるドロルツQ。

クラ五の2大名曲=モーツアルトのKV581とブラームスのOp115。
どっちが上か?
昔は断然ブラームスだった。モーツアルトのクラリネットならKV622の協奏曲の方が
メロディーも良く上等だと思っていた。581の方はちょっと軽いというか薄いような気がしたものだ。
ブラームスは学生時分に演奏したこともあり、込み入った音符で感情を刺激するその音楽に参ってしまったものだった。ブラームスの場合、交響曲など管弦楽作品はすぐ飽きがきて何度も聴く気が起こらないが、このクラ五をはじめ室内楽は別だ。
ただ、年をとってくると、やはり古典派!モーツアルトも先日演奏したのだが、2つのトリオをもつ
第3楽章をはじめ、やはりこれは素晴らしい!
というわけで、最近ご無沙汰していたブラームス。
久しぶりに良いクラ五を聴いた。


ひょんなことから念願のCDを入手した。
ワルターのブラ2、フランス・ライヴだ。
米ワルター協会のLPセット、ワルターのブラームス交響曲全集は、1番と3番が戦前ウイーンフィルとの有名な妖気漂うSP録音の復刻で、4番が古いが生き生きとしたBBC響とのSP、そして、2番がフランス国立管とのライヴだった。ワルターの気力充実が伝わり名主題群がいままさに産まれたかのような新鮮さ、幻想的なパッセージのたっぷりとした歌い込み、フィナーレの無窮動の圧倒的な勢い、など最高に光り輝く演奏だった。あまりの勢いにフィナーレのラスト、一瞬のパウゼでヴィオラが思いっきり飛び出しているのに驚かされたものだった。
ただ、いかんせん音が悪く、後に出たディスクモンテーニュ盤CDは音が素晴らしいとのことだったのに買い逃してしまった。
最近重点的に探索しているブルックナーをキーワードにブルックナーをオークションで検索していると、
ヨッフムの5番・7番とともにこのワルター/フランスのブラ2が入っているPECO盤を発見!
このPECO盤は、そのディスクモンテーニュ盤のコピーCDということで、ほぼ同等の音質と聞いていて、わくわくしながら聴けることになった。


PECO SSCD002(3CD)
モーツアルト:交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」
ブラームス:交響曲第2番ニ長調Op.73(14:32/9:45/4:47/8:30)
フランス国立管弦楽団
ブルーノ・ワルター指揮
1955年5月5日、シャンゼリゼ劇場

ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調(1969年10月22日)
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調(1980年2月6日)
フランス国立管弦楽団
オイゲン・ヨッフム指揮


予想通りの生々しい音でこの世紀の演奏が体験できた。ライヴではシューリヒト晩年の異様なライヴと双璧だ。次は何が起こるか分からないワルター独特の名人芸に圧倒される。リズムは速く強く、前に前にとのめっていく推進力が凄い。一転歌う主題はテンポを落として情熱的に歌い抜く。例の最後の飛び出しも、音がいいせいで、実に素晴らしい音で飛び出している。この飛び出し、単なる一奏者のミスに過ぎないのだが、この演奏全体の気分が集約されていて、実に印象深い。そもそも、プロのヴィオラ奏者がこんなところで飛び出すのは考えられないわけで、アマチュアオケがいかに張り切って弾こうとも、音符と休符が拍にピッタリはまっているので飛び出すことはまずあり得ない箇所だ。それが、フランス最高のオケがあの飛び出し。コーダに入ってからのやばい雰囲気のアッチェレランドがそうさせたのだろう。直前のテンポアップの割に、休符で間をしっかりとってブレーキをかけたので追突した、そういう感じだ。

同じ日の同じ調のモーツアルトも、史上最高の「プラハ」である。胸がいっぱいになるようなヴァイオリンの歌、両端楽章主部の前のめりなテンポと微妙なニュアンスと名人芸。これもシューリヒトと双璧の宝物である。

ブルックナーは、本家のディスクモンテーニュ盤を持っているので重複してしまうことになった。ステレオの良好な録音で、彼のドレスデン盤と並ぶかさらに上回る美しく感動的な演奏である。


「素敵ね。この曲はきっと『第1番』より有名になるわ」とクララ・シューマンがブラームスに
言ったという第2シンフォニー。おだやかで光り輝きながら、幾分翳りを秘めた名主題群に加えて、
拍子のずらしやうごめく対旋律、幻想的なパッセージ、新古典主義的な無窮動など、全編魅力的な
音楽に埋め尽くされている。

初めて聴いたのは、強烈な波動の押し寄せるフルトヴェングラー/ベルリンフィルの52年盤だった。
その後長く聴いていたのは、ブルーノ・ワルター/ニューヨークフィルの53年盤。
ステレオ録音にない生気がほとばしる演奏だった。
以前は、ひたすら爆演系を喜んで聴いていたが、最近、完全に好みが変わって、歌重視、フレージングの自在さ重視、余韻重視、感性重視ということになった。ただ、生命力の感じられないものは捨て、だ。
ブラームスの中でも、この2番は特に演奏解釈の可能性が幅広いのでいろいろ聴き比べるのは楽しいひとときである。

◎ワルター/フランス国立放送管(1955年、ライヴ)
◎シューリヒト/ウイーンフィル(1953年、デッカ、スタジオ録音)
◎シューリヒト/シュトゥットゥガルト放送(1966年、ヘンスラー、ライヴ)
◎ダムロッシュ/ニューヨークフィル(1926年、パストマスターズ、SP復刻)

最高!としたいのがこの4つ。いずれも、指揮者が譜面を自分の体内に取り込み、自由自在に歌を再現する。
こういうのを聴くと他のはいろいろな約束事や小節線にしばられているようで窮屈に感じてしまう。
オケは、ニューヨークフィルを例外として、やはり欧州の楽団が良い。

○フルトヴェングラー/ベルリンフィル(1952年、EMI、ライヴ)
○フルトヴェングラー/ウイーンフィル(1945年、DGG、ライヴ)
○ワルター/ニューヨークフィル(1953年、ソニー、スタジオ録音)
○ワルター/ニューヨークフィル(1951年、ターラ、ライヴ)
○ミトロプーロス/ニューヨークフィル(1952年、ターラ、ライヴ)
○ワインガルトナー/ロンドンフィル(1940年、SP復刻)
○ケルテス/ウイーンフィル(1964年、デッカ、スタジオ録音)
○モントゥー/ロンドン響(1962年、フィリップス、スタジオ録音)
○アルヘンタ/フランス国立放送管(1951年、ターラ、ライヴ)
○ザンデルリンク/シュターツカペレ・ドレスデン(1972年、デンオン、スタジオ録音)
○トスカニーニ/フィルハーモニア管(1952年、テスタメント、ライヴ)
○クナッパーツブッシュ/ミュンヘンフィル(1956年、ドリームライフ、ライヴ)
これらもそれぞれわくわくするひとときを与えてくれる素晴らしさ。

その他・・・
▲カルロス・クライバー/ウイーンフィル(1988年、ライヴ)
▲ムラヴィンスキー/レニングラードフィル(1978年、ビクター、ライヴ)
▲トスカニーニ/BBC響(1938年、テスタメント、ライヴ)
▲クナッパーツブッシュ/ベルリンフィル(1944年、ターラ、ライヴ)
▲クナッパーツブッシュ/シュターツカペレ・ドレスデン(1959年、クナ協会、ライヴ)
▲ワルター/ベルリンフィル(1950年、ワルター協会、ライヴ)
▲ミュンシュ/フランス国立放送管(1965年、ヴァロワ、ライヴ)
▲アンチェル/チェコフィル(1967年、スプラフォン、スタジオ録音)
▲コンドラシン/ソビエトRTV大響(1971年、メロディア、スタジオ録音)
△トスカニーニ/NBC響(1943年、M&A、ライヴ)
△ケンペ/ミュンヘンフィル(1975年、スクリベンダム、スタジオ録音)
△チェリビダッケ/ミュンヘンフィル(1991年、EMI、ライヴ)
△ケーゲル/ライプツィヒ放送響(1970年、オード、ライヴ)
△ケーゲル/ライプツィヒ放送響(1971年、オード、ライヴ)
△シュタイン/バンベルク響(1990年、FKM、ライヴ)
・バルビローリ/ウイーンフィル(1967年、EMI、スタジオ録音)
・ヴァント/NDR響(1996年、BMG、ライヴ)
・フルトヴェングラー/ロンドンフィル(1948年、デッカ、スタジオ録音)
・ジュリーニ/ウイーンフィル(1991年、DGG、ライヴ)
・バーンスタイン/ウイーンフィル(1982年、DGG、ライヴ)
・ベーム/ベルリンフィル(1956年、DGG、スタジオ録音)
・ベーム/ロンドン響(1977年、BBC、ライヴ)
・コンドラシン/ロイヤル・コンセルトヘボウ管(1975年、フィリップス、ライヴ)
・ベルグルンド/ヨーロッパ室内管(2000年、オンディーヌ、スタジオ録音)
・ヤンソンス/ロイヤル・コンセルトヘボウ管(2004年、自主制作、ライヴ)

あとは、スイトナー、ヨッフム、クレンペラー、そして何よりメンゲルベルクを聴かなくてはならないと思っている。


あらゆる主題群が煌めく何度聴いても飽きない演奏。
互いに異なるテンポで歌われる各ブロックのつなぎも見事のひとこと。
ウイーンフィルの第1ヴァイオリンの主体的な歌う姿勢にはぞくぞくさせられっ放し。
先日みた映像で、シューリヒトは第1ヴァイオリンに向かって、
左手をひねってヴィヴラートをかけるような素振りで強烈に合図していたが、
ここでもそうした合図がたくさんなされたのだろう。
インテンポ遵守の演奏や、終楽章のみ爆発の素朴な演奏はもう聴けなくなる。
最高!

デッカ
ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
カール・シューリヒト指揮
ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団
(「シューリヒト・デッカ・レコーディングス」のボックスセット)

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